脳神経外科と内科

脳卒中とは脳の血管が詰まったり破れたりすることによって、脳が障害を受ける病気です。 

脳卒中を発症すると、障害を受けた脳が司っていた身体機能や言語機能が失われたり、場合によっては死に至ることもあります。

 脳卒中には、脳の血管が詰まる「脳梗塞」、破れる「脳出血」や「くも膜下出血」があります。

これまで総合病院の脳神経外科医として多くの患者さんの手術や治療に携わって来ました。

日本脳卒中協会が作成した「脳卒中予防十か条」にもあるように内科的管理がとても大切です。

  1. 手始めに 高血圧から 治しましょう
  2. 糖尿病 放っておいたら 悔い残る
  3. 不整脈 見つかり次第 すぐ受診
  4. 予防には たばこを止める 意志を持て
  5. アルコール 控えめは薬 過ぎれば毒
  6. 高すぎる コレステロールも 見逃すな
  7. お食事の 塩分・脂肪 控えめに
  8. 体力に 合った運動 続けよう
  9. 万病の 引き金になる 太りすぎ
  10. 脳卒中 起きたらすぐに 病院へ

脳卒中予防のための内科管理、頭痛管理、外傷・ケガの管理など幅広い疾患に対応し、診断から治療まで一貫してできる地域のかかりつけ医でありたいと思っています。

ボトックス治療

昨日は手足の痙縮の患者さんにボトックス治療を行いました。

脳卒中の後遺症としてみられる運動障害のひとつに痙縮(けいしゅく)という症状があります。

痙縮とは、筋肉がつっぱり、手足が動かしにくくなったり、勝手に動いてしまう状態のことです。このような状態になると、手の指が握ったままで開きづらい、肘が曲がり伸びづらい、足の先が足の裏側の方へ曲がってしまうなどの症状により、日常生活に支障をきたしてしまいます。

ボツリヌス療法とは、ボツリヌス菌が作り出すボツリヌストキシンと呼ばれるたんぱく質を有効成分とする薬を筋肉内に注射し、痙縮の改善を図る治療法です。

ボツリヌストキシンには、筋肉を緊張させている神経の働きを抑える作用があります。そのためボツリヌストキシンを筋肉内へ注射すると、筋肉の緊張をやわらげ、痙縮を改善することができます。

ボツリヌス菌そのものを注射するわけではないので、ボツリヌス菌に感染する危険性はありません。ボツリヌス療法によって、次のような効果が期待できます。

  1. 手足の筋肉が柔らかくなり、動かしやすくなる。
  2. リハビリテーションを行いやすくなる。
  3. 関節が固まるのを防ぐ。
  4. 痛みをやわらげる。
  5. 介護の負担を軽減する。

当院では、痙縮や腋窩多汗症などに対し、ボトックス治療を行っています。

頭蓋骨膜下血腫摘出術

先日、当院にて頭蓋骨膜下血腫摘出を行いました。

転んで怪我をした患者さんで、1週間経っても、おでこは溜まった血腫で膨らみ、そのままでは感染症のリスクや完治まで時間がかかり傷口も残ってしまいます。

術後の経過も順調で、膨らみもなくなり傷口も綺麗になってきています。

脳外科医だから出来る、このような外傷のケアにも自信を持って対応しております。

片頭痛予防注射(エムガルティ)の勉強会

2021年1月22日に頭痛予防の新薬「エムガルティ」が承認されました。

●片頭痛日数が減る

●頭痛薬を使う日数が減る

そして今までどんな薬を飲んでも効かなかったという方に効果が期待できるそうです。

この新薬は、『抗CGRP抗体』と呼ばれる注射薬で打ったその日から予防します。

とても興味深いこの『エムガルティ』の勉強会を行いました。

当院でも取り入れる予定ですので、いつから使用可能で、いくらくらいの値段になるかは未定ですが、決まり次第、お知らせ致します。(4月頃薬価が決まるそうです)

美しい夕焼け

吾妻連峰に夕日が沈み美しいスカイラインが浮かび上がりました。

3月になり山の様子もどことなく春めいて見えます。

午前診療の水曜日のクリニックは頭痛、めまい、傷、健康診断、生活習慣病など多くの患者さんが来院しました。

患者さんひとりひとりに合った治療を探っていきますので少し時間がかかってしまいます。その為、お待たせした患者さんも多く申し訳ありませんでした。

夕方仕事がひと段落して、この南沢又からの素晴らしい景色を見て疲れが吹き飛びました。